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FITよりFIPの方が儲かる理由(3)

FITよりFIPの方が儲かる理由(3)

 コロナ禍の中、再び首都圏に緊急事態宣言が発令されましたが、皆様には良い新年をお迎えいただいている事を祈念いたします。前回、12月下旬にお送りしたFITよりFIPの方が儲かる理由(2)では、ドイツの風力発電所はFITよりFIPの方が収益性において高くなった発電所がほとんどであった事、またFIP発電所には管理プレミアムという、市場プレミアムとは別のプレミアムが付くことにより発電事業者の収益性向上を促す制度であることもお伝えしました。日本において現在のエネ庁審議会の議論では、ほぼドイツと同じ方向で制度設計が進められる事が確認されています。

 前回、FIP収益性向上を図る際に重要な事が、当該発電所が平均的な発電所以上の発電所かどうかという指標について述べました。この概念は非常に理解しにくいところですので少し補足したいと思います。夏冬および朝夕にように市場価格の高い時期・時間帯に多く発電する発電所は収益性が高くなる(平均以上の発電所)という具体的な根拠を以下に説明いたします。

  1. ① 時期(季節変動)の観点
    現在、以下の算出式でFIP参照価格を決定する方向で審議が進められております。
     当月の参照価格(円/kWh) = 前年度年間平均市場価格(円/kWh)
                   +(当年度月間平均市場価格(円/kWh)
                    -前年度月間平均市場価格(円/kWh)
     当月の調整前プレミアム単価(円/kWh)※= FIP基準価格(円/kWh)
                         -当月の参照価格(円/kWh)
    ※ここで言及しませんが、バランシングコストや環境価値相当額も考慮して最終的なプレミアム単価が決定されます

      この意味するところは、当月の参照価格は同一アエリア内の風力発電所から前年1年間に売電された平均市場価格をベースに年度毎の月別変動要因を加味して算出するというものです。この考え方の特徴は、季節ごとの市場価格変動にかかわらずプレミアム額のベース部分の基準は年間を通じて固定されるため(前年・当年度の月毎の価格変動幅については月別の総収入が一定になる方向で調整される)、市場価格が高い時期に売電をするインセンティブが働く、というものです。現時点では、風力発電所は出たなりで系統に電力を流すことが現実的なので、夏冬の発電電力量の割合が他に比べ相対的に大きい発電所はFITよりもFIPを利用するほうが収益性は高くなることが想定されます。

  2. ② 時間変動の観点
    ①で算出されたプレミアム単価に1カ月の総発電量を乗じた額がプレミアムとして支給されますので、1カ月の稼働率を一定とした場合、プレミアム受給額は同じですが朝夕の市場価格が高騰する時間帯に市場売却量の多い発電所の方が総収入は増えることになります。

  3. ③ 市場スパイクの観点
    ここでいう市場スパイクとはFIP価格を上回る市場価格を指しますが、これを上回るコマにおいて発電量が多いほど収益性は高まります。あまりにスパイクが頻発すると翌年の参照価格が上昇しプレミアムが低下することが考えられますが、一般的に上記①、②を満たす発電所は市場スパイクに遭遇する確率が高く、更に収益性が高まることが予想されます。
    逆に言えば、不需要期の稼働率が高く且つ朝夕の稼働率が低い風力発電所においてはFIPよりもFITを選択するほうが有利と言えますが、パランシングコストや環境価値相当額を加味して総合的に検討する必要があります。

 

 なお、将来的には洋上風力の大量導入や原発再稼働により中長期的には市場環境が変わる可能性があります。しかし電力の需要期(夏冬)・不需要期(春秋)がある事や、再エネの80%以上が太陽光発電である事から、太陽光の発電量に大きく影響を受ける市場環境は当面継続するものと思われます。FIPへの移行を検討する際には過去の発電データを用いて事前の収益シミュレーションを行い、自社発電所の傾向を把握することが非常に重要な作業となります。

 改めて、ではありますが、株式会社ゼックパワーはドイツにおける10年にわたるFIPアグリゲート事業で培ってきたVPPシステムを日本仕様にアレンジする作業を現在進めております。予定では今年3月末までに過去の実績をもとに上記収益シミュレーションが無料で行える状態になりますので、是非自社の発電所の収益性向上のため、FIP制度に移行すべきかどうかの判断材料としてご利用いただければ幸いです。お問い合わせいただければ準備資料をお送りいたします。

 私どもは、FIP制度の本質は持続可能性だと思っております。制度期間20年が終わってもしっかりと再エネ電力を供給することにより収益力のある発電所として存続するための登竜門だと思っております。そういう意味で、FITからFIPへの移行を検討してみてはいかがでしょうか。

 FIPの実証トライアル(収益試算など)にご参加いただける風力発電事業者様を募集しております、 もちろん無料です。
ご興味のある事業者様は、お気軽に下記までご一報いただけたらと思います。

株式会社ゼック(Zero Energy Company)
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