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FITよりFIPの方が儲かる理由(2)

FITよりFIPの方が儲かる理由(2)

 コロナ禍による影響が前回「FITよりFIPの方が儲かる理由(1)」を発出した11月10日に比べて大きくなってまいりましたが、お変わりないことを祈ります。
1回目に続いて本日が2回目になりますが、続編をお伝えいたします。

 前回の最後の部分だけ少しおさらいですが、日本のFIP制度はドイツのFIP制度と同じような方向を向いているという事はこれまでの政府の審議会の内容からほぼ間違いはないと思われます。ドイツでは2012年からFIP制度を入れましたが、既存発電所はFIT,FIPのどちらの制度を選択してもよく、おまけにFIT発電所がFIPに移行しても収益が不調なら再度FITに戻れるという柔軟性を有した制度になっています。にもかかわらず10年近くが経過した現段階でも風力事業者のほとんどがFIPを選択しているという事です。これは言うまでもなくFIPを選択した発電事業者がFITを継続するより明らかに儲かっているという事を示しています。

 ではなぜドイツではFIPの方が収益はよくなるのでしょうか。原理としては非常に単純なのです。下記(ⅰ)図をご覧ください。
 FIPの収益を計算する際には参照価格というものを使用します。
 例えば東京電力管内で言えば卸電力市場(JEPX)で売却された風力発電の当月月間の平均価格がこれに当たります。この価格は単なる価格の平均値ではなく、30分毎に売れた電力量を加味した価格平均(加重平均)なので、わかりやすく言えば東京電力管内の平均的な発電所での販売価格という事になります。
 仮に参照価格が7円だったとすると、FIPの価格(例12円)との差がプレミアムの5円という事になります。
この平均的な発電所に対して例えば夏冬や朝晩のように市場価格の高い時期に多く発電する発電所は月間の平均価格が高くなります。
 平均的な発電所の市場販売価格(≒参照価格)7円に対し、平均7.5円で販売できた発電所があった場合、プレミアムの5円を足した12.5円に売電量をかけたものがその発電所の収入になるわけです。年間を通じて平均的な発電所より収入が高い発電所はFIP制度のなかで価値の高い発電所として扱われます。

 しかしこれだけだと平均以上の発電所しかFIT以上の収益になりません。当然FIPの方が儲かる理由の要素は他にもあります。
 ドイツではこのFIP制度が始まるときにFIPのプレミアム以外にもう一つ管理プレミアムというものを付加しました。これはそれまでFIT発電事業者は特例で発電量報告義務が免除されていたために、インバランス負担等の調整コストを負う事はありませんでした。FIP事業者は自らPVや風力発電所の発電量を予測報告し、そのインバランス負担を負う事になります。
 その予測費用やインバランス費用名目で管理プレミアム(以下、管理P)というものを発電事業者に支給しました。当初日本円にして1.5円/KWh程度です。
 先ほどの固有発電所の計算例で言えば、
     固有発電所売電価格7.5円+プレミアム5円+管理P1.5円=14円(ⅱ)図参照

 FIPのプレミアムだけでは平均的な発電所以上の発電所がFITより儲かる対象であったものが、この管理Pをプラスする事で更に平均的発電所以下の発電所でもFIPの恩恵によりFIT収入より大きな収入を得られる確率が高くなったわけです。
 もちろん管理Pは得られますが予測やインバランス負担のような管理経費が増えるので、その分はマイナスとして考える必要はあります。

 いずれにせよドイツのFIP制度は発電事業者にとってFIT以上の恩恵を与えた事になり、特に太陽光発電事業者より発電効率の高い風力事業者の90%がFIPを選択しています。
(前回(1)では風力事業者の80%としていましたが直近のデータでは90%でした。)
 太陽光発電事業に比して風力事業の割合が多いという理由はやはり相対的に風力事業の方が発電規模が大きく稼働率が約2倍と発電量も多い事から、付帯設備コストを勘案すればお得感が得られるという事なのでしょう。

 この事からFIPにおいては相対的に太陽光発電に比べて風力発電事業の方が、又FITよりもFIPの方が収益性は良くなる確率が高いという事が大枠で理解いただけたのではないでしょうか。
ではそもそもFIP収益を判断する上において重要な平均以上の発電所ってどのように判断するのでしょうか。それは又次回書かせていただこうと思います。
 今回は主にドイツにおけるFIPの収益構造について述べてみました。

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