ZPコラム

ZPコラム vol.16 『R4年度2回目 FIT/FIP入札結果』

今年度1回目の太陽光発電の入札結果については、本ZPコラムvol.13でお伝えしましたが、第2回の入札結果はこれに輪をかけて低調な結果となりました。

<FIT>
募集要領:50MW (50MW)
落札容量:11.86MW (24.76MW)
落札件数:18件 (39件)

<FIP>
募集要領:175MW (175MW)
落札容量:14.32MW (128.94MW)
落札件数:10件 (5件)
※()内は今年度第1回目の結果

上記の通り、落札容量の低下はFIT・FIPともに言えることから、太陽光発電については適地の減少ということもありますが、買取価格の低下が強く影響している証左なのでしょう。
特にFIPについては、現在のような市場価格高騰が来年度のFIP参照価格の根拠となるため、運用開始初年度の収益予見性が一層困難になるという側面もあるのではないでしょうか。

我々としてはこれまでお伝えしましたように、PPAにおいても長期的な需要家の与信リスクを低減する意味でFIPを活用することは有効な手段だと考えています。
ただし、入札に際し、第1次・第2次保証金の払込が必要であるなど、発電事業者にとって使い勝手が良いものとは思えませんし、この点、当局には今後改善を望みたいところであります。

一方で、「需要家主導による太陽光発電導入促進補助金」では相応の規模の予算と手厚い補助が目に付きますが、中小規模の発電事業者にとってはかなり敷居の高い制度のように思えます。
国としては、従来のFIT一辺倒から多面的な方向で更なる再エネ導入を模索しているのでしょうが、2030年の高い導入目標(2030年度は2020年度のほぼ倍に相当する設備容量を導入)に向けてはここ数年の政策が岐路になると想像されますので、スピーディな再エネ大量導入を実現すべく抜本的な制度の見直しが期待されます。